「汚れを付きづらくする、水を弾く、油を弾く」働きをする防水スプレーは、スニーカーの劣化を防ぎ、長持ちさせたい、キレイな状態をなるべくキープさせたい人にとって、最強のシューケア用品。
せっかく防水スプレーを使うなら、効果を最大限に発揮させたいですよね。
この記事では、「防水スプレーの効果を高める正しい使い方」を分かりやすく解説します。
他にも、使う頻度や乾かす時間、使うときの注意点、ドライヤーを使った裏技なども紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
※この記事では、フッ素か有機の防水スプレーを使うことを前提に、使い方を紹介していきます。
なぜフッ素か有機のモノを使うのかを知りたい方は、以下の記事に理由を分かりやすく徹底解説しています。
防水スプレーの正しいかけ方
まずは、スニーカーに防水スプレーをする手順を紹介します。
以下の4つのステップで簡単にできてしまうので、ぜひ試してください。
防水スプレーをする手順
- 靴紐を取る
- ホコリや汚れを払い落す
- 防水スプレーを吹く
- スニーカーを半日ほど乾かす
上記の順番で、防水スプレーをすると、より効果を高めることができると言われています。
それぞれのステップの補足やポイントを解説していきます。
① 靴紐を取る
まず初めにやることは、靴紐を取り外します。
靴紐がついたままだと、シュータンの部分にしっかりと防水スプレーを吹きかけることができません。
② ホコリや汚れを払い落す
防水スプレーをする前に、ブラシを使ってスニーカーのホコリや汚れを払い落すことが重要です。
ホコリや汚れを払い落とさないと、
- 撥水効果が弱まる
- ホコリや汚れが防水スプレーの液で固まって見栄えが悪い
馬毛のブラシを使うと、スニーカーを傷めずにホコリや汚れを落とすことができるのでおすすめです。
③ 防水スプレーを吹く
防水スプレーをするときは、均等に液が付着するようにスニーカーから30センチくらい離して防水スプレーをするといいです。
また、距離を取って防水スプレーをすることによって、スニーカーにかけ過ぎることもなくります。
④ スニーカーを半日ほど乾かす
防水スプレーの効果を高めるためには、スニーカーをしっかりと乾燥させることが重要です。
風通しの良い場所で、最低でも12時間は乾かすようにしましょう。
防水スプレーを重ね塗りする
防水スプレーは、2~3回に分けてスニーカー全体に吹きかけるのがポイントです。
「防水スプレーをする → 乾燥させる」を2~3回ほど繰り返します。防水スプレーをスニーカーに重ね塗りをするイメージ!
重ね塗りをすることで、持続力が高まります。
また、1回でスニーカーに防水スプレーを吹きかけようとすると、かけ過ぎてしまい、シミや色落ちの原因になるからです。
サプリメントと同じだね。
1度に大量に飲めば効果が出るわけじゃないからね!
※ 重ね塗りをしても、防水スプレーの液体そのものの性質が高くなるわけではありません。
防水スプレーしてからスニーカーを乾かす時間
スニーカーに防水スプレーを吹きかけたら、風通しの良い場所で12時間ほど乾燥させることによって効果が十分に発揮されます。
フッ素の成分が使われている防水スプレーは、浸透するのに時間がかかるからです。
フッ素系の防水スプレーの性能を左右する取り扱いの要因として、意外に知られていないのが乾燥時間と方法です。塗布直後の状態は、表面的には溶剤が蒸発して乾燥しているように見えても、しばらくは極微量の溶剤成分が残留しており、これがフッ素成分の撥水撥油性を邪魔いたします。風通しの良いところで半日程度乾燥させると、完全に溶剤成分が抜けきって本来の撥水撥油性能が得ることができます。
出典:㈱フロロテクノロジー
スニーカーに防水スプレーをする頻度
防水スプレーの効果は、1~2日で半減すると言われています。
なので、3日に1度は防水スプレーをするのが理想的です。
しかし、人によって、スニーカーを履く頻度違いますよね。
また、スニーカーを長持ちさせるために、または、ニオイ対策のために、ローテーションで履く人もいると思います。
防水スプレーをする頻度は、スニーカーを履く頻度に合わせることをおすすめします。
以下に目安を記載しておくので、ぜひ参考にしてみてください。
履く頻度 | 防水スプレーをする頻度 |
---|---|
1週間に3回以上 | 3日に1度 |
1週間に2回未満 | 1週間に1度 |
1か月に1回ほど | 1か月に1度 |
防水スプレーを使うときの注意点
スニーカーに防水スプレーを吹きかけるときの注意点を紹介します。
以下の3つを守れば、安全に失敗しないで防水スプレーをスニーカーに吹きかけることができるので、ぜひ押さえておいてください。
防水スプレーを使用するときの注意すること
- インソールとアウトソールには吹きかけない
- 防水スプレーをかけすぎない
- 防水スプレーを使ってはいけない素材がある
- 換気の良い場所で防水スプレーを使う
それぞれ詳しく解説していきます。
インソールとアウトソールには防水スプレーをしない
スニーカーのインソール(中側)とアウトソール(靴裏)には、防水スプレーを吹きかけるのはNGです。
インソールに防水スプレーをすると、通気性がなくなってしまいムレやすくなります。
ムレは臭いの原因になるよ!
また、アウトソールに吹きかけると、滑りやすくなって危険です。
靴裏を汚したくない場合は、保護フィルムを貼ると汚れだけでなく、削れなども防ぐことができます。
防水スプレーをかけすぎない
防水スプレーのかけすぎは絶対にダメです。
1度に大量に吹きかけかたからといって、効果が高くなることはありません。
むしろ、スニーカーの素材によっては、傷み・シミ・変色の可能性があります。
防水スプレーはサプリメントと同じ!
サプリメントは、たくさん飲めば効果はアップしない。
むしろ、過剰摂取で良くないよね。
防水スプレーの使い方で紹介したように、数回に分けて吹きかけるようにして、1度に大量に吹きかけるのはやめたほうがいいです。
防水スプレーを使ってはいけない素材がある
防水スプレーには、吹きかけてはいけない素材があるので注意してください。
例えば、以下の素材には、多くの防水スプレーが使用できません。
- 爬虫類の皮革
- パテント(エナメル)
※防水スプレーの中には、パテント(エナメル)にも使用できる防水スプレーがあります。
パテント素材にも使える防水スプレー
どの素材に使用できないのかは、防水スプレーによって違いがあります。
詳しくは、使用する防水スプレーに記載されている説明をしっかりと確認しましょう。
換気の良い場所で防水スプレーを使う
防水スプレーを吸い込まないように、室外などの換気の良い場所で必ず使ってください。
吸い込んでしまうと、呼吸困難や肺炎になるリスクがあります。
【吸引事故のメカニズム】
防水スプレーの細かい粒子を多量に吸い込むと、撥水性のフッ素樹脂が肺胞に付着することにより、肺のガス交換に支障をきたして呼吸困難や肺炎が発生すると考えられています。
株式会社ジュエル
防水スプレーを安全に使用するためのポイントをまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。
安全に防水スプレーを使うためのポイント
- なるべく風の影響を受けない場所で使う
- 風が吹いてるときは、風向きに注意する
- 場所玄関や風呂場など室内で使用しない
- 人のそばで使わない
- 防水スプレーを使うときは顔を近づけ過ぎない
- マスクをつける
靴紐を外してから防水スプレーをするべき?
シュータン(ベロ)部分にも、しっかりと防水スプレーを吹きかけて、汚れにくくしたい方は、靴紐を外したほうがいいです。
靴紐をしたままだと、シュータン全体に防水スプレーをしっかりと浸透させることができません。
個人的には、正直、シュータン部分は汚れることがあまりないので、靴紐をしたまま防水スプレーをしても問題ないかなとは思います。
【裏技】防水スプレーを使ったあとにドライヤーで乾かす
スニーカーに防水スプレーを吹きかけた後に、ドライヤーの熱風で2~3分ほど乾かすと、撥水効果が高まります。
あまり近距離からドライヤーを当て過ぎると、スニーカーの素材が傷んだりする危険があるので注意が必要です。
ドライヤーは遠目から当てて、様子を見ながらやるとスニーカーにダメージを与えずにできます。
高性能を短時間に得る裏技的方法として、ドライヤーなどで2-3分間程度塗布後の対象物を加熱してやることで、フッ素成分が表面にきれいに整列し、より高性能な撥水撥油性が得られます。
出典:㈱フロロテクノロジー
靴・スニーカーにおすすめの防水スプレー
使い方も大切ですが、靴やスニーカーに適した種類の防水スプレーを使うことも重要です。
ここでは、靴やスニーカーに使うのに、おすすめな防水スプレーを紹介します。
※紹介する防水スプレーは、以下のポイントをもとに選定しています。
- 成分
- 使える素材の多さ
- メーカー
ジェイソンマーク
商品名 | REPEL(リペル) |
メーカー | ジェイソンマーク |
タイプ | ミスト |
成分 | ・有機溶剤(天然素材) ・合成ポリマ |
内容量 | 159.7ml |
持続期間 | 約4週間 |
乾かす時間 | 1日 |
足数(目安) | 10〜12足 |
素材 | 使用 |
---|---|
天然皮革 | ◯ |
合成皮革 | ◯ |
キャンバス生地 | ◯ |
ナイロン | ◯ |
スウェード | ◯ |
ヌバック | ◯ |
パテント(エナメル) | × |
爬虫類の皮革 | × |
キックスラップ
商品名 | Waterproof Spray |
メーカー | キックスラップ |
タイプ | ミスト |
成分 | ・フッ素 ・シリコンを独自配合 |
内容量 | 220ml |
持続期間 | 約4週間 |
乾かす時間 | 約12時間 |
足数(目安) | 10〜12足 |
公式サイト | KicksWrapの公式サイト |
アメダス
商品名 | ANEDAS (アメダス) |
メーカー | コロンブス |
タイプ | ガス |
成分 | ・フッ素樹脂 ・石油系炭化水素 |
内容量 | 420ml |
持続期間 | 約1~2週間 |
乾かす時間 | 約12時間 |
足数(目安) | 約20足 |
おすすめの防水スプレーをもっと詳しく知りたい方は、下の記事がおすすめです。
まとめ|防水スプレーをスニーカーに正しく使おう
防水スプレーの効果を最大限に引き出し、持続させるためのポイントをまとめると、
- ホコリや汚れを落とす
- 防水スプレーをした後は乾燥させる
- 重ね塗りをする
防水スプレーを正しく使えば、汚れが付きづらくなる、カビやシミ、変色を防ぐなどのメリットはたくさんあっても、デメリットはありません。
あなたのスニーカーを長持ちさせる、キレイな状態をキープするためには、履いた後のケアや保管だけでなく、防水スプレーをスニーカーを吹きかけて、履く前のケアをすることも大切です。
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